『神の御霊に導かれる人は、誰でも神の子どもです。』 (ローマ8:14)
いかに「自分らしさ」を輝かせるかを求められ、評価されるのは一握りの人間。また、将来にも希望を見出ない。このような攻略不可能な社会が「無理ゲー社会」と表現されています。
しかし、この状況はアダムが善悪の知識の木の実を食べた時から始まっています。神を退け、自分自身を神であり基準とするのです。仕事や趣味など、人生の目的や価値を生み出そうと努力しますが、永遠に続く価値はありません。形あるものは滅び、名声も儚く散ります。チリはもとあった土に帰るのです。ソロモンがいうようにすべては「空の空」で虚しいのです。
しかし、人の目には攻略不可能にしか見えない状況を乗り越え続けた民族がいます。イスラエルです。イスラエルは、アブラハムとサラという不妊の夫婦から始まり、エジプトで奴隷となり、国も言語も失い、現代に至るまで何度も民族滅亡の危機に晒され続けています。けれども、彼らは今日も生かされています。さらには、国土も回復し、言語も回復され、離散していた民が国に戻っています。
主の守りとは、親鳥が羽で雛を覆い隠すごとくだと聖書は教えます。イスラエルは神の選びの民という特別な存在です。しかし、イエスさまはその覆いを、全ての人の上に広げてくださいました。神の子であるイエスさまがこの地に来られ、十字架にかかり死に、三日目に蘇られました。そして、救い主イエスの名を信じた者が神の子とされる特権を与えてくださったのです(ヨハネ1:12)。
さらに、親鳥は雛を羽の中に隠し続けません。神様も私たちを守ると共に、翼を与え自由に羽ばたかせてくださいます。揺れ動く価値観に惑わされず、昨日も今日も変わらない、永遠に愛してくださる神の愛の中で喜び生きる、神の子としての人生を備えてくださっているのです。
揺れ動く価値観に合わせ、努力して自分らしさを輝かせる一握りの人が勝利者ではありません。決して揺るがない土台、イエス・キリストを御子と信じ、神によって生まれるものこそが、世に勝つ者なのです。
今日は子ども祝福式です。子どもたちが主イエスに出会い、神の覆いの中で守られますように。教育や財産を残すことも大切な備えです。しかし、永遠に変わらないキリストを通して神の子となることこそ、滅びることがないいのちの保証です。
『しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、鷲のように翼をかって上ることができる。走ってもたゆまず、歩いても疲れない。』 (イザヤ40:31)
(文責:朋子)
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