『主は、地上に人の悪が増大し、その心に図ることがみな、いつも悪に傾くのをご覧になった。』 (創世記6:5)
地上には悪が増大し、人の心は悪に傾いていきます。神の国とサタンの国は全く別の流れでしたが、悪の勢いは凄まじく、その流れが神の国の子孫をも飲み込んで行きました。主の心にかなっていると名が記されたのはノア一人だけという程に、サタンの国が地上に治めていました。
ノア以外のセツの子孫はどうしてしまったのでしょう。文明を築いたカインの子孫たちの神から離れた生き方、この世の生き方の方が手っ取り早く「豊かさ」を得られることに気づいてしまったのかもしれません。
教会の中にいる時とそうでない時の生き方を変えることは、生きる上で普通だと考えるでしょうか。私はできると思っていました。しかし、「この世と調子を合わせてはいけません」(ローマ12:2)と聖書にあります。調子を合わせるとは「同じ形になる」ことです。自分は神の国を生きると思っていても、気づいた時にはサタンの国の生き方に飲み込まれているのかもしれません。
では、どうすれば私たちは神の国の生き方を保つことができるのでしょうか。一つは神さまの声を聞く事です。祈り、みことばを読み、良いものを心に蓄えることです。
また、ローマ12:9にあるように、悪を退け、善に親しむことです。人を妬むのでなく愛するようにと言っています。
そして、自分自身を変えていただくように主に祈ることです。自分で自分を変えることはできません。罪の性質が邪魔をしてくるからです。
しかし、キリストを信じる私たちのうちには、聖霊さまが住んでおられます。聖霊さまこそ、私たちの心を新しく造り変えてくださる方なのです。
セツは、「主の御名によって祈る」ことによって、神の国を生きる者に回復されました。お金や地位のように、すぐ豊かさや満足さをもたらしてはくれないかもしれません。しかし、私たちも「主の御名によって祈る」なら、人生も全てが回復されるのです。
私たちはイエス・キリストによって新しい人生を与えられ、神の子として生きるようにされました。神の子である私たちのただ中に神の国はもたらされます。その恵みの中に生かされ続けましょう。
『苦しむ者が叫ぶと、主は聞かれ、そのすべての苦難から救い出してくださる。主は心の打ち砕かれた者の近くにおられ、霊の砕かれた者を救われる。正しい人には苦しみが多い。しかし、主はそのすべてから救い出してくださる。』(詩篇34:17-19)
(文責:朋子)
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