『父はみこころのままに、真理のことばをもって私たちをお生みになりました。私たちを、いわば被造物の初穂にするためなのです。』(ヤコブ1:18)
今日は、母の日です。女性の皆さんの祝福を祈ります。私たちは母の胎から生まれました。しかし、神さまのご計画の中でキリストにより新しいいのちを与えられました。それは、まず初めに主イエスが十字架にかかり、豊かな実を結ぶ一粒の実となり、地に落ちて死んでくださったことによります。
そして、真理のみことば、つまりイエス・キリストにより新しくされた私たちも、初穂としてそれぞれが、新しいいのちを豊かに生み出す者とされているのです。
聖書の時代には、経産婦である母親や近隣の女性が助け自宅で出産しました。十分な施設もありませんから、出産は危険を伴うこともあったでしょう。そして、昔も今も、妊婦は激しい痛みに耐え、大げさでなくいのちがけで出産します。
福音を伝えることも、苦しみや痛みを覚えることがあるでしょう。使徒たちの時代には迫害によりクリスチャンが散らされました。ステパノを始め多くの人が殉教しました。キリストのことを伝えることと出産は、どちらもいのちがけのことです。
けれども、いのちを生み出す祝福に目を留めた者はいのちをかけて、新しいいのちを生み出していったのです。生みの苦しみだけに目を留めるなら、いのちを産むことは苦しい体験です。しかし、赤ちゃんと対面した母親が、受けた苦しみ以上に新しいいのちの喜びや愛を覚えるように、私たちも神さまのみこころに従って初穂となるとき、苦しみに比べることのできない喜び、愛を体験することができるでしょう。
また、私たち一人一人が、出産を手伝った女性のように、神の家族としてお互いを助けることができます。そして、共に新しいいのちが繋がれる喜びを、共に味わうことができるのです。
生みの苦しみを耐えて子供たちを産んでくださったお母さんたちに、改めて感謝します。また、主のからだであるこの教会を愛し、仕えてくださっているみなさんに心から感謝します。初穂となったみなさんを通し、豊かな実が結ばれますように。
何より、ご自身が聖なる捧げものとなり、私たちに永遠のいのちを与えてくださったイエス・キリストに心から感謝します。この愛なるキリストのいのちを共に生きていきましょう。
『そこでイエスは、その信じたユダヤ人たちに言われた。「もしあなたがたが、わたしのことばにとどまるなら、あなたがたはほんとうにわたしの弟子です。そして、あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にします。」』(ヨハネ8:31-32)(文責:朋子)