『そのころ、エルサレムで、宮きよめの祭りがあった。時は冬であった。イエスは、宮の中で、ソロモンの廊を歩いておられた。』(ヨハネ10:22-23)
イエスさまが多くのわざをなされる中で、彼こそがメシアなのではないか、という思いがユダヤ人に広まっていました。そんな時、イエスさまはエルサレムにおられました。ちょうど宮きよめの祭りという神殿の回復を祝う祭りの時でした。
紀元前2世紀、ユダヤ人はアンティオコス4世の圧政の下にありました。彼はヘレニズム文化を強要し、割礼、安息日、トーラーの勉強などを禁止しました。さらに雌豚を生け贄にし、「ネル・タミッド」と呼ばれる神様の臨在を示す灯火を消して神殿を汚しました。それに対し反乱をし、神殿を取り戻したことを記念したのがこの「宮きよめの祭り(ハヌカ)」です。
回復された神殿には、消された燭台を灯さなければいけませんでした。けれども、そのために必要な「純粋な」油は、1日分しか残されていませんでした。しかし、灯してみると、奇跡的に油が丸々八日持ったというのです。
ハヌカでは特別なメノーラ(燭台)に火を灯します。その光を灯すのは「しもべ」という意味の「シャマス」というろうそくです。そして、オリーブ油によってその光は灯されます。そのしもべと呼ばれるろうそくは、光を八本のろうそくに光を灯した後、一番高い場所に置かれます。
この光を灯すシャマスこそ、しもべとして来られ、十字架においてそのいのちを捧げ、三日目に蘇られ天の御座に座されたイエス・キリストです。
イエスさまの十字架の贖いにより、私たちは「神の神殿」として回復され、いのちの光が灯されました。その光は誰の手によっても消されることはありません。そして、その光は絶えることない油、聖霊さまによって灯され続けます。
マタイ4:21にはあかりは隠すことも覆うこともできないものとあります。私たちの内にあるものは永遠に輝く光であり、それは隠しきれません。そして、泉のように、絶えない水が流れでるように、外側に現れます。隠しきれないその光は暗闇を照らします。やみも打ち勝てない光です。
私たちの目の前に、どのような問題があったとしても、それに覆われることはありません。かえって、イエスさまの光がその問題を覆うのです。今年は12/3-10がハヌカのシーズンです。みなさんを通してイエスさまの光がこの世を照らしますように。
『しかし、これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によっていのちを得るためである。』(ヨハネ20:31)(文責:朋子)